人・鳥・社会の幸せのために

あなたが外出中に・・・

ゲイル・リース

あなたが外出中に・・・
ワンルームの狭いスペースに閉じ込められ、楽しいことを何とか自分で見つけなければならないという状況を想像してみてください。この狭いスペースというのがケージのことです。登る、噛む、裂く、餌を探す、ぶら下がる、羽を広げ体を持ち上げて社交的な行動をする、安心できる物に体を寄せてお昼寝する・・・などの本能が備わっていると想像してください。そして、何十年間もこの「狭いスペース」で暮らし、全く変化がない状況を思い浮かべてください。

人生とは何かと忙しく、毎日のオウムの世話には時間が掛かります。新聞紙と飲み水を交換して餌を与えると、多分「世話は終わった」という気になるでしょう。

特定のおもちゃやお気に入りの止まり木に安らぎを覚えるオウムもいるでしょう。私は、オウムの住む世界を極端に変えようといっているわけではありませんが、中には信じられないほど退屈している鳥もいるでしょう。ですから私は「あなたが外出中に・・・」遊びを定期的に行うことを提案します。

この遊びのルールは簡単です。オウムをどこか楽しくて安全な場所に置きます。ケージの中から全て物を出します。ケージの中に物を戻すときに今までと違ったデコレーションをするのです。そしてあなたのオウムをこの新居に入れてあげてください。(注:劇的な変化に簡単に適応できるタイプの鳥かどうか見極めてから模様替えを行ってください。少しの変化に徐々に慣れていくタイプの鳥もいます。)


止まり木はスリル満点!?
この遊びを始める前に多少なりともお買い物をしなければなりません。手始めに新しい止まり木を1~2本購入するといいでしょう。止まり木はただ立つ場所というだけではありません。ロープの止まり木、マンザニータやブドウのつるの止まり木は鳥にとっては目新しく刺激的に感じるかもしれません。

多くのケージは用品の設置場所が決まって製造されています。餌入れを設置する場所が決まっていて、その近くに止まり木を取り付けてあげるのが一番理にかなっています。(ここの場所にある止まり木は食事中に鳥が嘴をきれいにするためベトベトになってしまうでしょう)

しかし、これらの止まり木も工夫をすれば変更できます。一本の長い止まり木をケージの幅一杯に取り付ける代わりに、餌入れの近くに短い止まり木を設置することができます。私はこの場所に起伏のある止まり木を使うのが好きです。

食べこぼしを取り除いたり、食器乾燥機に入れて洗ってもいいように予備の止まり木を必ず用意しておいてください。設置する前に完全に乾かしてください。予備の止まり木があれば、鳥に無理を強いることなく止まり木の洗浄ができます。

模様替えをして、もっと楽しいケージライフを送ってもらうためにも、止まり木で出来る工夫があります。1本の長い止まり木よりも複数の短い止まり木を使うのです。ブランコ型や伸縮型にも挑戦してみてください。これらのタイプはスペースをとりますが、運動を促進します。

平らでない止まり木もいいでしょう。ロープの止まり木は曲げたり、輪を作ったりと自在に形を変えられますし、低位置から高位置へと設置できるので、面白い空間を作ることが出来ます。大胆になって太さの違う止まり木にも挑戦してください。

「ルースティングパーチ」(鳥が寝るときに止まる止まり木)だけは鳥の脚に合ったサイズでなくてはなりません。止まり木を握った時に足の爪が触れ合わないようにしてください。日中は、ケージの中にある細い止まり木や太い止まり木で楽しそうに遊ぶのが見られると思います。


ごちゃごちゃから質素へ、質素からごちゃごちゃへ
古いおもちゃや用品を取り出すことなく、新しいおもちゃや用品をどんどんケージの中に入れてませんか? 整理しないとごちゃごちゃのケージになってしまいます。私もよくやってしまうのですが、おもちゃが沢山ありすぎて鳥を見つけるのも大変なことがあります。実を言うと、この状態が私に「あなたの外出中に・・」遊びを思いつかせたのです。

私の飼っているコンゴウインコのルーシーは大量のおもちゃと止まり木の中に埋もれていました。私はケージを初期化するために全てのものを中から出しました。昔から使っているおもちゃ2個、ブランコと止まり木を厳選して入れたところ、ケージの広さに鼓舞し、元気によく遊ぶようになりました。

この法則は逆の場合にも効果があります。あなたの飼い鳥のケージの中に止まり木1本とおもちゃが2個という状態であれば、もっとごちゃごちゃにしてみてください。様々な面白い物に鳥を埋もれさせてあげてください。ボロボロの古いおもちゃを組み合わせたり、他のものを付け足したりして面白いおもちゃにしてあげてください。木、革やダンボールの切れ端などを縛り付けて、飼い鳥の破壊欲を魅了してください。


フードも楽しい
いつも同じ場所に餌があるのはつまらないものです。ケージの中のある一定の場所に設置された水入れでしか水を飲んだことがなかったコンゴウインコが死にかけたことがありました。

飼主の留守中に世話を頼まれたシッターが水入れの位置を変えたため、何日間も水を飲まなかったのです。シッターはこの異変に全く気づきませんでした。よって、私は、絶対に飼い鳥を厳密な決まりごとに慣れさせないで下さいと強調します。変化をつけて、ある日はある場所に餌を置き、またある日は他の場所に置くようにしてください。

ケージに取り付けられる餌入れを使って、いつもと違う場所に餌を取り付けてあげると鳥にとって楽しみが増えます。時々、ケージの上の方で餌を食べてみたいのです。ボトル型の水入れを利用するのも鳥にとっては刺激的です。

念のため、水入れにも水を入れてあげてください。私のタイハクオウムのジョシーがあまりにもボトル型の水入れを気に入ってしまったので撤去しなくてはなりませんでした。彼は水を飲み続けたのです。多分、ボトルの中にできる泡を見ることが好きだったんだと思います。

青菜や野菜をおもちゃに挟んだり、ケージの柵に絡ませたりすると、鳥の餌の採集本能を刺激することができます。野生の鳥達は、餌をこっそり略奪することが好きなのを忘れないで下さい。林冠(森林の枝葉が茂っている最上層の広がり)をふざけ戯れながら飛び、葉、枝、木の実をズタズタにします。葉っぱ付きの枝をあげると普段なら退屈な日もとっても刺激的になるでしょう。


変化は単純に
止まり木やおもちゃを移動させるたけでも違います。ケージの位置を45度変えただけでも風景が変わります。居間にあるケージを回転させたら、ケージ内の普段ではあまり行かない場所に鳥達が行き、窓から外の様子を見ていました。

複数で鳥を飼っている方は、それぞれの鳥のケージを一時的に取り替えてみるのもいいでしょう。私は鳥をケージに戻すときに、他のケージに入れます。もちろんどのケージにどの仔を入れたのかを覚えておかなければいけません。ケージの中に既に他の仔が居る事を忘れて鳥を戻してしまい、私を怒っているような叫び声を出されたことがあります。

お隣さんのケージの方が自分のケージよりも興味深いこともあるようです。きっと前からお隣さんのケージにあるおもちゃが気になっていたのでしょう。一時的に鳥を他の仔のケージに入れる場合は、安全を確かめてから行ってください。


自分の鳥を知る
分かりきったことですが、自分の鳥を知らなければなりません。もしあなたの鳥が簡単にストレスを感じる仔であれば、変化はゆっくりでなければいけません。ほとんどの鳥が毎月や隔月毎の模様替えを好んでいるようです。ケージの中味を全部出すことで、ケージの状態をチェックすることもできます。これを行わなければ、おもちゃや止まり木は常に定位置に設置され、鳥はどんどん退屈になるでしょう。退屈な鳥は叫んだり、恐怖症になったり、噛んだり、無精で意気消沈した鳥になるでしょう。

鳥を長く飼えば飼うほど、あまり手をかけなくなる傾向にあるようです。オウムの世話にはお金が掛かるため、購入から数年後にケージ内の環境を全然変えていないことに突然気づくのです。模様替えがうまく行かなかったり、飼い鳥が気に入っていないようなら、また少ししたら元に戻してください。あまり気乗りしない方は、1つだけでも変えてみてください。鳥の暮らしが少しでも豊かになればいいですよね。

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Companion Parrot Quarterly #64
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by soushi914 | 2001-06-15 19:15 | 海外レポート

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